2015年07月15日

九電3次行動の報告・抗議声明

九電3次行動の報告
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2015.7.13
ストップ再稼働! 3.11鹿児島集会実行委員会
事務局 杉原洋

 「ストップ再稼働! 3.11鹿児島集会実行委員会」は7月13日(月)、福岡市の九州電力本店に対し、第3次行動に取り組んだ。鹿児島はもとより九州一円から約200人が結集した。審査書公表間近の伊方原発現地からも駆け付けた。
 九電は事前の電話折衝で「10人以下、2時間以内」の条件を提示、「これを受け入れなければ交渉には応じない。7月13日は来られても困る」と極めて高圧的な態度を示した。このため、第3次行動は①九電は交渉拒否によって再稼働に対する説明責任を放棄したこと、②このような会社に原子力を任せることはできないこと――を社会的に明らかにし、九電の姿勢を糾弾することに主眼を置くこととした。
 当日午後0時半から本店前集会を開催、午後1時から正面玄関前に机を置き、取材に訪れたマスメディアへの記者会見を設定した。九電はそれに対して「机を置いた場所は九電敷地内である。直ちに敷地外に出るように」と妨害を試み、午後1時10分には正面玄関のシャッターを下ろして「籠城」、交渉には応じないという姿勢を明確にした。
このため代表団4人を選出、本店1階ロビーで本店広報グループとのやりとりに移った。
代表団は「なぜ交渉制限を付けるのか、説明を聞きたい人々に丁寧に説明するのは九電がこの間主張してきた大原則のはずだ。それを自ら裏切るのは、説明責任の放棄であり、公共的企業に求められる社会的責務を果たさなくてもいいと公言するものだ。住民説明会開催は鹿児島、熊本、宮崎の10議会が決議として公式に要求している。これを無視するのか」と追及。
九電側は「丁寧、冷静に意見交換をしたい。そのためには適切な人数と時間設定が必要と判断した」と繰り返すのみ。一方的に条件を押し付けても問題はない、との認識を示したことになる。
代表団は「九電の態度は、話し合い拒否だ。11万3000筆に及ぶ「住民説明会開催要求」の署名に応えようともしていないし、その重みも感じていない。署名が無視されている以上、その署名を返還せよ。監督官庁の経産省などに提出することとする」と要求した。
九電側は、結局、「署名を返還する」と決定、「シャッターを下ろしていない裏口玄関で返却する」と回答した。
私たちは「署名した人たちが集まっている正面玄関に九電が持ってくるのが筋」と主張。九電は午後2時すぎ、警備員たちのものものしい警備の中で、ダンボール12箱の署名簿を返却した。本店前行動に集まった人たちからは「受け取った署名を返却するなど前代未聞だ」「恥ずかしくないのか」「住民に丁寧に説明するという会社姿勢はどうした」「九電は信用できない」などの声が次々と上がった。
 午後3時からは本店正面敷地内に座り込みを開始。各地の取り組みの報告、また住民説明会を一切開かず一方的に再稼働強行を図ろうとする九電への抗議、8月10の川内原発ゲート前での再稼働阻止行動への結集呼び掛け――などをお互いに確認すると同時に、本店前を通行する市民たちに訴えた。
 九電はこの本店前抗議行動に対しても、敷地内から出るようにと2回にわたりプラカードで退去を指示、さらに3時半すぎには警官隊を呼び寄せ、強制排除しようとする構えまで示した。
 私たちは整然と座り込みを続け、午後4時、「再稼働するな! 九電は原発から手を引け」などのシュプレヒコールで第3次行動を締めくくった。
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以下抗議声明
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2015年7月13日
「住民に説明する社会的責務」を果たそうとせず、
再稼働にのめり込む九州電力を糾弾する!!
九電に原発を運転する資格はない!!
(抗議声明)
ストップ再稼働! 3.11鹿児島集会実行委員会
【共同代表】橋爪健郎、荒川譲、井上従昭、井上森雄、税所孝樹、
宍道紀代美、下馬場学、鳥原良子、橋口孝久、松薗孝夫
【事務局】向原祥隆
九州電力は「7月10日午前0時12分、川内原発1号機への燃料装荷を完了した」と発表した。8月10日にも制御棒を抜いて原子炉を起動させ、8月13日には発電再開・再稼働にこぎ着けようとしている。日本中の原発全て停止している中で、再稼働一番手の名を汚すまいと、その準備にのめり込んでいる。

しかし、九電は「説明と同意」という最低限の社会的責務を、全く果たそうとしていない。
私たちは、「原発の安全性は本当に確保されているのか、増え続ける使用済み核燃料をどう処分しようというのか、なぜいま再稼働が必要なのか」などの根本的な疑問に公開の場で説明することを九電に求め続けてきた。全国から11万2846筆もの署名も寄せられた。鹿児島県の6議会、熊本県の3議会、宮崎県の 1議会からは、「九電による住民説明会」を求める意思も表明されている。九電は、これらの広範な声を完全に無視し、ひたすら原発再稼働準備に埋没している。公共的企業に求められる「住民に説明する義務」を無視するものにほかならない。一方的な「再稼働ありき」の姿勢は、とうてい許されるものではない。強く抗議する。

さらに7月7日、核燃料装荷開始にあたって私たちは川内原発正面ゲート前で抗議行動を繰り広げ、「抗議・要求書」を受け取るように要請した。しかし、九電は「人手が足りない、不測の事態が起こりかねない」などの理由をこじつけ、私たちの前に姿を見せることもなく、受け取りを拒んだ。信じがたい高慢な態度である。
また3月と5月の九電交渉では、九電は代表権を持つ役員の出席を拒み続けたばかりか、2回とも時間切れを口実に退室を強行した。2回目は警官隊さえ導入した。本日の3次交渉にあたっての事前折衝では、「10人以内、2時間」という条件を提示、「これを了承しないなら応じない」と、話し合い拒絶の強硬な姿勢に終始した。かねて「住民に対しては丁寧に説明する」と主張してきた姿勢を自ら放棄する傲慢な態度である。

原発は、万が一の深刻な事故を起こすなら、周辺住民の人格権が蹂躙されるだけでなく、地球規模の環境汚染すらもたらされる。そのような原発を運転する九電には、一般の企業より高度の社会的責任が求められるし、説明責任を果たさなければならない。当たり前のことだ。
しかし、九電はその責任を果たそうとしていない。九電に原発を運転する資格はない。
九電は直ちに再稼働準備を中止し、再稼働を断念せよ。九電は原発から手を引け。
私たちは強く抗議し、九電の経営姿勢を糾弾する。

以上
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Posted by 鹿児島集会 at 22:07│Comments(0)
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